犬・猫の呼吸器疾患の改善のためのネブライザー療法について
●ネブライザー療法とは?
お薬をネブライザーという機器でエアロゾル(霧状の微細な粒子)化し、口や鼻を通して鼻腔内や気道に到達させる治療法です。気管や気管支に炎症や感染がある子だったり、喘息のような気道閉塞の病気を持つ子に有効です。
抗生剤や気管支拡張薬、ステロイドといったお薬は内服することも可能ですが、ネブライザー療法であれば薬剤を霧状にして直接病変部分に届けることができるので、性格上お薬を口から飲むのが難しい子に適しています。専用のお部屋に入って霧を吸ってもらうだけなので、ワンちゃんネコちゃんへの負担が少ないことが特徴です。また、霧で気道内を加湿し、停滞してねばねばした粘液を流動化して排出しやすくする効果もあります。
当院で使用しているネブライザー。超音波でお薬を霧状にします。
●ネブライザー療法が適応となる病気の例
・鼻炎(感染性、慢性)
症状例:鼻水、くしゃみ
・気管支炎(感染性、慢性、抗原へのアレルギー反応など)
症状例:咳
・猫のウイルス性上気道感染症
症状例:鼻水、くしゃみ
・猫喘息
症状例:咳
●ネブライザー療法に使用するお薬
ネブライザーでエアロゾル化するお薬の中には去痰薬、気管支拡張薬、抗生剤が含まれています。これらを生理食塩水に混ぜ、霧状にしてワンちゃんネコちゃんに吸ってもらいます。
専用のお部屋に入ってもらい、ネブライザーを通気口に取り付けます。
薬剤がエアロゾル化し、お部屋を満たします。
お部屋の中のワンちゃん・ネコちゃんが薬剤を吸い込みます。
当院での実例
【1歳10ヶ月のチワワちゃん】
夜中に咳き込むような症状があり少し元気がないとのことで受診。気管支炎と診断しましたが、お薬が苦手で、錠剤も粉も飲むのが難しいとのことで当院でネブライザー療法を行いました。
3日間通ってもらい、現在は症状が落ち着いています。
以上のように、病気によってはネブライザー療法が有効となり、ワンちゃんネコちゃんの負担を少なくしながら治療を進めていくことができます。当院で行うことができますので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。
獣医師 各務