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※手術の写真を掲載しておりますので、
苦手な方はご注意ください。

尿石症 2
 前回、尿石症の病態や検査、治療法などをご紹介致しました。
今回は前日から何度もトイレに行くがおしっこが出ないという訴えで来院された猫ちゃんの症例をご紹介します。

 下腹部を触ると大きく膨れた膀胱を確認できました。
レントゲン撮影とエコー検査では腎臓から膀胱にかけて明らかなサイズの結石は認められないものの、液体が溜まった膀胱が認められました。
また、治療の一環としてカテーテル(細い管)を尿道に通す際、尿道の入口に小さい結石が詰まっていました。
尿検査を実施したところ、潜血とストラバイト結晶が確認されました。
以下の写真の棺桶のような形をしたものがストラバイト結晶になります。
尿中に確認されましたストラバイト結晶の写真です
 治療としては、尿道にカテーテルを通すことで詰まりを解消し、生理食塩水にて膀胱洗浄を行いました。
これに並行し輸液と食事療法も行いました。

 今回は早めに治療を始められたこともあり、反応がよく、数日で自力排尿が可能な状態まで回復してくれまして退院となりました。

 尿路閉鎖になってしまうと体から老廃物が排出できないため、そのまま時間が経過すると、尿毒症と呼ばれる緊急性を伴う状態に陥る可能性もあります。
おしっこが出づらい・出ない等の症状がありましたら早めの来院をお勧めします。
その他にも気になる点がございましたらお気軽にお電話ください。



執筆担当:獣医師 中廣
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