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※手術の写真を掲載しておりますので、
苦手な方はご注意ください。

犬の細菌性膀胱炎
⚫︎概要
細菌性膀胱炎は、犬に多い下部尿路疾患です。
特にメスの場合、肛門(便の出口)と陰門(尿の出口)が近く尿道が短いため、上行感染による発生率が高いです。
原因菌には大腸菌・ブドウ球菌・腸球菌などがあります。
また、構造の問題だけではなく、糖尿病などの内分泌疾患・免疫機能の低下・排尿障害・結石なども膀胱炎の原因になります。

⚫︎症状
症状として頻尿や血尿、不適切なところ(トイレ以外の場所)での排尿、異臭のある濁った尿をすることが一般的です。
膀胱炎以外の病気を併発している場合は発熱や食欲不振、嘔吐などの全身症状があらわれることがあります。

⚫︎診断
問診をはじめ、尿検査(ペーパーテスト・尿沈渣・細菌培養)、血液検査、画像診断(レントゲン検査・超音波検査)、神経学的検査などを行います。
血液検査や画像診断、神経学的検査では膀胱炎を助長する原因や併発疾患がないかを調べます。
写真は細菌性膀胱炎と診断された子の尿沈渣の顕微鏡所見です。細菌が多く存在します。

⚫︎治療
治療の中心は抗生剤の投与です。併発疾患がある場合には同時に治療を行っていきます。
腎盂腎炎などの全身性の感染がない場合は基本的には予後は良好です。

おうちのわんちゃんが頻回におしっこをしている、血の混じったおしっこをしている、違う場所でおしっこをする回数が増えたなどなにかいつもと違うことがありましたら早めの受診をおすすめします。
わからないことなどございましたらご相談ください。


執筆担当: 獣医師 小針
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