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※手術の写真を掲載しておりますので、
苦手な方はご注意ください。

胆嚢粘液嚢腫
●胆嚢の機能
胆嚢とは肝臓で作られる胆汁を貯蔵して濃縮する器官で、胆汁は腸内で食べ物と混ざって脂肪分を乳化させることで、腸からの脂肪吸収を助ける働きをする消化液のことです。

●概要
胆嚢粘液嚢腫とは、胆嚢にムチンに富んだ粘液が蓄積することで、胆嚢が拡張している状態のことです。原因は明らかではないですが、胆嚢の粘液産生細胞から過剰に粘液が作られてしまうことによると考えられています。

●症状
嘔吐や食欲不振、元気消失、腹部痛、黄疸などさまざまで、症状が見られないこともあります。
粘液が溜まりすぎてしまい、胆汁が分泌される管を閉塞してしまうと胆嚢の破裂などが起こり、重篤化します。

●診断
診断には腹部超音波検査による胆嚢の評価が最も有用です。

●治療
治療には外科療法(胆嚢摘出)と内科療法があります。
明らかな症状が出ている場合や破裂の疑いがある場合には胆嚢摘出が第一選択となります。また、症状が軽度またはない場合でも将来的なリスクがある場合は外科療法を行うことがあります。
内科療法は有効性が明らかではないため、症状がなく飼い主様が手術を希望されない場合などで選択されます。内科療法を行う場合は利胆剤(ウルソ)や抗菌薬などの投与、低脂肪食による食事療法を基本として症状が出た場合はそれらの対症療法を行なっていきます。

当病院では開腹による胆嚢摘出以外に、より低侵襲である腹腔鏡下での胆嚢摘出も行なっております。ご興味のある方はぜひご相談ください。

文責 獣医師 角田
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